11人の名物編集者から学ぶ『ブランド「メディア」のつくり方』
博報堂ケトルの嶋浩一郎さんがコーディネーターとモデレータを務めた「21世紀の編集学校」の講義内容を収録したものです。
ブランド「メディア」のつくり方―人が動く ものが売れる編集術
- 作者: 嶋浩一郎
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2010/10
- メディア: 単行本
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「メディアをどう作っているのか」という質問にメディアの現場の人たちがそのノウハウを惜しげもなく披露する豪華な本になっています。
人に何かを伝えようとしている人、つまり我々のほとんどすべてですが、は読むべき内容だと思います。
ここでは私がぐっときたいくつかをピックアップしてご紹介します。
扶桑社「en-taxi」担当編集長田中陽子さん。
- 「なぜ人は本を読むのか。「自分の中に何らかが入り込んで残っていく」ことを求めて読むんだと思うんです。」(田中陽子, 文芸編集のしごと 『ブランド「メディア」のつくり方』)
元光文社新書編集者柿内芳文さん。
- タイトル付け、4つの指標。①身近度 タイトル表現が半径5m以内にあるか ②中身度 中身を表しているか ③対話度 タイトルで読者と対話できるか(ツッコミ入れてもらえるか) ④衝撃度 引っかかりとインパクト 。(柿内芳文, 新書のタイトルはこう決まる 『ブランド「メディア」のつくり方』)
- 造語のキーは編集力。「すでにあるキーワード」*「編集力」=ちょっと気になるキーワード。例えば就活*編集力=婚活(柿内芳文, 新書のタイトルはこう決まる 『ブランド「メディア」のつくり方』)
『ウェブはバカと暇人のもの』 @unkotaberuno 中川淳一郎さん。
- PVを増やす計算式 ①突っ込みどころがある②B級感がある③意見が鋭い④テレビが紹介したもの、ヤフトピが選んだもの⑤モラルと問うもの⑥芸能人関係⑦エロ⑧美人⑨時事性があるもの(中川淳一郎, PVをとれるネットニュースのつくり方 『ブランド「メディア」のつくり方』)
@tabbata でおなじみコンデナスト田端信太郎さん。
- ライブドアニュース式PV増加テクニック ①漢字・ひらがな・カタカナを交ぜる 文字をまんべんなく使い目に止まるように ②おいしいセリフを""で引用 目立たせたい言葉を強調 ③怒りが感じられる見出しに 人間の本性を見せる ④主語は頭に 人名は特に ⑤クエスチョンマークは3つまで トップ9ニュース中 (田端信太郎, PVをとれるネットニュースのつくり方 『ブランド「メディア」のつくり方』)
マガジンハウス「ブルータス」編集長西田善太さん。
- 「3つのグラデーションで特集を組む。「広告の入る」広告タイアップが付きやすい「色を出す」売れないかもだけどチャレンジする「売るための」売れ行きがある程度見込める」(西田善太「ブルータス」が「ブルータス」であるために『ブランド「メディア」のつくり方』)
- ブルータス編集キーワード。「少人数」「すべてを過剰に」「ちょっと先」(西田善太「ブルータス」が「ブルータス」であるために『ブランド「メディア」のつくり方』)
読んでもらうために編集者のみなさんがいかに考えているか。そのエッセンスに触れることができます。私自身サービスを運営しているひとりとしてしっかり真似していきたいと思います。真似て、学び、そして自分のものにしていくという感じにて。