川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

『世界の経営学者はいま何を考えているのか』を読みました。

『世界の経営学者はいま何を考えているのか』を読んだのでごく簡単にサマリ。

 

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア

 

 

イノベーションとは?
知と知の組み合わせがイノベーションを起こす。幅広い知識にアクセスできて、多くの組み合わせが試せる組織を作るべし。

結びつきにも二種類ある。弱い結びつき、強い結びつき。
マーク・グラノヴェッターが提唱する「弱い結びつきの強さ」では、「ただの知り合い」で構成される弱い結びつきのネットワークのほうが多様な情報を効率的に伝播させるとしている。

例えば、半導体産業は技術革新が早く不確実性が高く、積極的にイノベーションを起こす必要があるため、弱い結びつきで「知の探索」を通じて、多様な知識を効率的に手に入れる。

逆に、鉄鋼産業は安定し、既存技術を深化させる「知の深化」がもとめられる。企業と強いアライアンスをおこなうことで業績に繋げる。

集団主義だから協力的、というわけではない。
北海道大学山岸俊男によると、集団主義はグループ内の利益を重視し、グループ内のメンバーの結束も強くなる。逆にグループ内の結束が強くなればそれだけグループ外との協力関係を築くのが心理的に困難になる可能性がある。(『世界の経営学者はいま何を考えているのか』)

やや集団主義な国民性を持つ人たちからなる日本企業は、実はそれゆえに海外企業との協力関係を築くのがうまくない可能性がある。

シリコンバレーに人が集積する理由
ビジネスに必要な深い知識やインフォーマルな情報は、インターネットソースではなく、人と人の直接のコミュニケーションでしか伝わらない部分が多い。人に根付いた深い知識を求めて一定の地域に集積する。代表的なのがシリコンバレー