戦争広告代理店
- 作者: 高木徹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/15
- メディア: 文庫
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「戦争広報代理店」というタイトルの方が望ましいと思います。
ルーダー・フィンというPR会社が、ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国をクライアントとして活動を行い、アメリカ国内でのPRの重要性を理解していなかったせいで出遅れたセルビア共和国側に勝った。
という内容です。
勝利の要素として
- 民族浄化 ethic cleansing
- 強制収容所
という言葉を徹底的に使う一方で、ナチ、虐殺(genocide)という言葉は決して使わない。これはユダヤ人がもう二度と後二つの言葉は聞きたくないという感情を強く持つこと、そしてそれらの言葉は政治家は使いにくい言葉であることを理解している。
- ハンサムで英語が堪能な外相
憂いのある表情で、ボスニアの内情を芝居がかって話す シライジッチ外相の存在が大きい。
ドキュメンタリー作品として非常に面白いです。