川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

ETechまとめ

先ほど、ETechが終わりました。せっかくなので、ざっくりと

id:naoyaが先にまとめていますので、そちらもあわせてご覧ください。
naoyaのはてなダイアリー - ETech 2006 レポート

私のエントリーは主にETechをビジネス側からみた観点です。順番はてんでバラバラです。

eBay Web Services: A Marketplace Platform for Fun and Profit, eBay

O'Reilly Emerging Technology Conference - March 6-9, 2006 - San Diego, CA

  • web2.0にはどんなビジネスモデルがあるのか。それはきっとYahoo!に売るか、Adsense貼るだけでしょう?それじゃweb2.0 economyはまだまだ遠い。
  • eBayは、43%がAPIから出品されている。
  • Google MapとeBay Web Servicesをmashupするとこんなサイトできる。どうだ!
  • ctxbayというebayの商品をコンテンツマッチで出す広告みたいなものもある
  • eBay Web Serviceが開発者にもたらすことは、検索できたり、在庫の管理できたり、売れ筋の管理できたりする。
  • 更にちゃんとアフィリエイトも存在しているから金儲けもできる。

last.fm

  • last.fmのやりたいことは、知識を集積すること。その結果協調フィルタリングを作り、レコメンドエンジンを作ること。
  • アップされるデータは一日800万回、2005年1年で10億に達した
  • tagもつけられる
  • どの曲がユーザーにとって気に入ったか、気に入らなかったかの判断の基準はこんな感じで行う。
    • playしたら普通に好き
    • loveをクリックしたらだいぶ好き
    • skipしたらあんまりすきじゃない
    • banしたら大嫌い

Root Markets: Applications for the New Attention Economy,Root Market

O'Reilly Emerging Technology Conference - March 6-9, 2006 - San Diego, CA

  • アテンションと以下のことを満たすこと。
    • open
    • public
    • early
  • アテンションを獲得すると人は影響力を持つようになる
  • PPCから今後はppaが注目されることになる
    • promise to pay attention
  • アテンションが金になる。
  • クリックや購入をひたすらとって追跡してattentionをとる。
  • 結果として、どのサービスで人生を過ごしているかがわかり、どのサービスにアテンションを払っているかを一目で理解できる。
  • 開発したい人はroot.net/vaults/api/docへどうぞ。

O'Reilly Radar,TIm O'Reilly

O'Reilly Emerging Technology Conference - March 6-9, 2006 - San Diego, CA

  • Googleとcraigslistは全然違う。完全な機械の世界から、機械から人の体がはみ出しているようなサービスが今キテル。
  • craigslist、flickr、deliciousはGoogleと違って、人が構成要素となっている。ユーザーの行動がサービスを生み出している。
  • 「これらのアプリケーションは知性の増加であって、人工知能ではない。」と知り合いのVCが言っていて面白かったそう。
    • 曰くintelligence augmentation, not artificial intelligence

Windows Live, Search and the Network Effect: Sponsored by Microsoft

O'Reilly Emerging Technology Conference - March 6-9, 2006 - San Diego, CA

  • Windows Liveは、ソフトウェア、サービスを提供し、msnはコンテンツを提供する。今後も共存していく。
  • Liveは検索を大幅に強化。web, news, images, local, feedから検索できる。
  • feedが画像を含んでいる場合には、ローテーションで表示する。
  • 画像を拡大するとその写真を友達にメールで送ったり出来る。共有できる。ストアできる。
  • Liveではガジェットを開発者に提供する。開発者はガジェットを使って、自分のアプリケーションを作ることができる。
    • 例えばガソリン価格を知るというサービスを作るのに、自分のzipcodeをいれると近くのガソリンスタンドと価格を教えてくれる。
    • そのためのガジェットが用意されていたりする。
  • ガジェットは、miniアプリケーションまたはmashup
  • live.comは、atlas framework/runtimeで出来てる。
  • Live.comではrssフィードはどこでも自動で作られる。
    • windows live +マークがつく。RSS自動発見機能はもうすぐつく。
      • ここらへんはY!のMyWebと同じ感じ。

Attention Focusing Strategies,John Udel

O'Reilly Emerging Technology Conference - March 6-9, 2006 - San Diego, CA

  • 書き手は、cognitiveとdissonanceの間でタイトルを決めるのに悩む
    • だけどblogにとってタイトルは大事だがGoogle結果には大事ではない。
    • 表示部分については
  • 注意を引くために日付やカテゴリーなどをいれる。
    • するとGoogleもそれをひろい効果的になる
    • タイトル、カテゴリ、日付、著者みたいな並びで検索結果に載る
  • URLにメタデータいれるのが流行
    • hogehoge.com/sideid=hogehoge_hoge_hoge
  • tag + 時間 + 人でソートできれば人は幸せかも
  • tagを付けることで文章をvisual化できる
  • wikipedia編集履歴が見られるスライダーをつけている
    • 色と打ち消し線で文章の変化が一目瞭然
  • URLに時間という概念を入れて再生する・検索する時間をURLに付加する

kawasakiの感想

アメリカはウェブサービス豊富、そしてビジネスとして本気。総力戦の様相。
  • なんだかんだいってYahoo!、Amazon加えてMicrosoftもすごい。
  • どっちもすごい勢いで開発者を囲い込もうとしている。
  • YDNは、殆どなんでもAPIからデータを引っ張れるようになってきている。
  • MSもガジェットとか、サーチのAPIとか今後どんどこ出していく。
  • 日本では全然まだまだだけど、アメリカではmashupがすげー選択肢がひろいんだと実感した。
  • AmazonのTechnical Turkとかははてなの人力+コンピュータの力をうまく使っていく方向性と似たものを感じた。
  • 営業や企画の人も真剣にウェブサービス勉強しないとやってけなくなりますよと思った。
一方で日本もそれなりにやれる
  • 以前のPeer-to-PeerカンファレンスやETechで感じた「うわー、すげー、絶対真似で気ねぇ」という感じは無い。
  • 確かにすごいのもあるけど「力業」というものが多い。
  • 情報共有が技術面、ビジネス面でのキャッチアップに役立っていることは紛れもない事実だ。

というのを感じました。