川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

マッテオ モッテルリーニ『経済は感情で動く』

『経済は感情で動く』を読んでいます。

気になったところを時々メモしていきます。

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学

  • 選択肢が多くなると選べなくなる。迷いと葛藤は選択を遅らせるか選択をしないことを引き起こす。選択する理由が求められる。

だけども

  • 特上・上・並では上の注文が多い。

という行動をとるそうだ。

選択肢をなるべく抑えて、その選択肢を作る際に、購入してもらいたい価格に誘導できるように、選択肢は奇数個用意しておく。

300円の商品があって、新しく400円の商品ができたとする。この二つの差はまったくの新商品ではなく改善レベルの違いだとする。もっと儲けたいなら500円の選択肢を付け加えて300円、400円、500円とすると400円が売れるようになる。これまで価格は300円であったがそれが400円と100円引き上げられ、売上は拡大する。

レストランのコースやすしやのメニュー、吉野家の牛丼まで三種類のラインナップがあるのは行動経済学的には合理的なことということになる。(もちろん、現場では当たり前のようにやられてきたことなんですけども)

例えば光回線の三ヶ月間無料お試しキャンペーン。回線を業者を呼んで、機器が家に設置され、色々複雑な手続きを経て開通した回線を、嫌になってやめようと思っても、回線の逆の作業をして、やめるという気持ちにはなかなかならない。加えて一度使ったサービスは所有の気持ちが芽生えてしまい、やめることが難しくなる。

まずは試させよ、ということか。

通販、通信回線、その他サービスなどなど期間限定無料サービスで使われているのは保有効果。

生存率95%と死亡率5%は同じだが受け取られる印象は異なる。赤身80%と脂肪20%でも同様。

150円だけどクレジットを使う場合には2%が加算されます。153円ですが現金で払う場合には割引きがあります。(価格は150円でかなりお得です)。この二つで選べと言われれば後者を選んでしまう。

冷静に考えれば同じことだが人間が短絡的、直感的に答えを得ようとしてしまう方法をとる(http://ja.wikipedia.org/wiki/ヒューリスティクス)ことから、フレーミング効果は引き起こされてしまう。

二つばかりメモでした。