川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

『Economist』がSNSについて書いている(Online social networks | Everywhere and nowhere | Economist.com)

Online social networks | Everywhere and nowhere | Economist.com

  • FacebookやMySpaceといったSNSは今のところそんなに金を生む事業ではない。しかし価値が無いと決めつけるのは時期尚早だ。
  • SNSは今のところウェブに対して『閉鎖的』だ。だけど今後は『オープン』になっていくだろう。歴史的にみればCompuServeだってAOLだって閉鎖的でメールはサービス内でしか送ることが出来なかった。インスタントメッセンジャーだってそうだった。でも今はメールもインスタントメッセンジャーもどちらも開かれている。OpenIDによる『オープン』化も後押しになるだろう。
  • SNSのオープン化を加速させるのはメール機能だろう。「SNSにとって最も重要な機能がメール機能だ。(David Ascher, Thunderbird)」。Google、Yahoo!、Microsoftは自分たちが、アドレス帳、メール機能、カレンダー機能などSNSの基礎をなす機能を持っていることに気づきつつある。
  • アドレス帳とメール機能によって人と人との繋がりをもっと利用していくことができる。
    • 例えば太郎が二郎と花子からメールを受け取ったとする。でも花子のメールだけを読んだ。太郎は花子をカレンダーに登録してインスタントメッセンジャーで連絡を取る。太郎は二郎を「仕事の関係」とアドレス帳にタグを付けておく。こうすると太郎のパーティの写真は花子にだけ見えて二郎には見えない。
    • このように人の関係を握って時と場合によって情報の公開範囲を変えるということが、SNSの機能を使うとできる。

SNSは将来的にオープンになるだろう、という予想をパソ通とインスタントメッセンジャーの歴史からなぞっていくアプローチはなるほどと思った。

ただ最後の部分をどう金にしていくのかというところまでは切り込んで無かった。はてさて。