地域の繋がりというもの
地域での繋がりというものが日本全国で弱まっているという話を耳にします。
大規模集合住宅が多くなった結果、物理的には戸建てよりもずっと人と人との距離は近くなっているにも関わらず隣の人とはほとんど会話を交わさないというのが今や常識とも言える状態です。
隣人との繋がりも弱まっているのですから自分たちの町というものを感じる機会も少なくなります。
住む町を決める時は様々な情報を収集してどの町に住むかを決めるにも関わらず住んだ後にはその町との関わりは、その町の人たちとの交流はあまりにもなく町を考える機会も無い。
家の周りを散歩していて町内会の掲示板に目をとめました。
「もちつき大会がこの時期に?」と思い、ものは試しと行ってみることにしました。町で開くこの手のイベントにどの程度人がいるのか、どのくらい人が関わっているのかを見てみたいと思ったからです。物見遊山でした。
会場に行ってみるとびっくりしました。とても多くの人が餅を買いに並んでいました。会場でもちつき大会を仕切る町内会の人たちも見事な連携を見せていました。
餅米に大量に水を吸わせ、蒸し、それを臼でこねて、代わる代わるついていました。できあがった餅は手際よく机の上に並べられ、一口大に整形されてきなことあんこがまぶされていきました。そのもちが300円で飛ぶように売れてゆく。
素直に、「ああ町はまだ終わってないんだな。良い町に住んだなぁ。」と思いました。人が町を作る。そして町も人を作っていく。その循環が出来ている町はとてもよい町になるのかもしれないな。そんなことを思いました。
家に帰ってもちを食べました。つきたてのもちはしっかりとした歯ごたえですがかむとほどけます。きなこのあまじょっぱさのちょうどよい加減とあんこのつぶの残り具合も良く、全体的にとても良い味でした。
「また機会があれば行ってみよう。」と思いました。