川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

2009年2月15日日経新聞「政治を動かす新世代」

2009年2月15日の日経新聞朝刊で「政治を動かす新世代」として特集が組まれていました。

米国でバラク・オバマ大統領の原動力になったのは、政治に無関心とされた若年層の熱気だった。十代後半から二十代の有権者たちが「結束」「強調」といったオバマ氏のキーワードに敏感に反応し、ネットや携帯電話を駆使しして「旋風」を巻き起こした。親の世代とは異なる独自の価値観をはぐくみ、政治参加に積極的な新しい世代の台頭は、他の地域でも政治を変える可能性を秘めている。

オバマ氏がネットを駆使し、広く浅く大量に寄付を集め、新世代の圧倒的な支持を得て、大統領になりました。

その原因は何だったのか。では世界を見ると新世代はどのような影響力を発揮しているのかについて迫っています。

興味深かったのは国連が調査している各国の30歳未満の割合です。

30歳未満の割合 解説
中東 62%
南米 56%
世界 54%
中国 45% 80后世代。一人っ子、恵まれた経済環境で育つ。
米国 41% ミレニアル世代。80年代以降生まれで思春期にイラク戦争を経験し、世界的に評判を落とす米国を目の当たりに。
ロシア 39% プーチン世代。2000年代に成人。欧米への対決姿勢を示すプーチン路線を支持し「愛国心」強い。
西欧 34% 90年のドイツ統一、「欧州人」としての意識が強い。
日本 31% プレッシャー世代。1982年-87年生まれ。失われた10年に10代でありプレッシャーに比較的強いと言われる。

(国連調査+日経新聞

不勉強ながら各国の状況を知らなかったのですが、30歳未満の割合、そして彼らが持つ価値観の違いと鮮明ですね。世界で何かやりたい、サービスを展開するにしても、ビジネスを展開するにしても、この価値観を踏まえることはとても大事なこととおもいました。

30代未満の割合が高く、彼らは政治への参加意識が強く、ネットに対して公(パブリック)で臨むという米国の姿勢がオバマを大統領にした。

翻って30代未満の割合が低く、政治への参加意識が弱く、ネットに対して公(パブリック)の姿勢が弱い日本は、どうか。

私たちは世界の新世代から期待を一身に受ける首相を日本から生み出すことはできないのか。

ブログの開設数は世界でもトップクラスであり、SNSはPC、ケータイにおいて日本のみで800万以上参加するものがいくつもあり盛ん。SNSには30代未満どころか10代、20代が積極的に参加し、生活している。30代未満の若者の割合が31%と各国と比べて低かったとしてもそれを十分補うだけのネットを通じたつながりがあるではないか。

ネットで強力な力を持って日本を変えることが十分可能なように見える。世界の人はそう思うに違いない。

日本人は、特に若者(と定義される人みな)は自分たちが持つ力を正しく認識する必要がある。仕事でもなんでもまずは問題意識を持つこと、そして現状認識をすることが一番最初ではないか。まずは自分からはじめてみよう。