川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

チームラボ猪子さんがいう「目的すら忘れる価値」を考えてみる

私が講演しているその同じ時間にWeb2.0 EXPOの別な会場でチームラボの猪子さんが講演をしていました。そのエントリーがあがってます。

人は電話をかけるために行う行動である「ボタンを押す」。ここまでだと「ボタンを押す」という行動では一つの価値しか生まれない。つまり電話がかかるという価値しか生まれていないと。一見するとこれは当たり前のこと。

でも猪子さんは一つの価値じゃ満足できなくて、「ボタンを押す」ということで新しい別な価値が生まれる仕掛けを作ってあげたいと考えている。一つのインプットをすると二つ以上のアウトプットがあっても良いんじゃないの?という。

なので

西洋的なUIの進化とは、目的に向かってまっすぐ進み、効率的に情報にたどりつこうというもの。iPhoneGoogleのようなUIが最先端の例で、猪子社長はこれを「西洋的」と呼ぶ。これに対して日本的なUIの革新とは、目的ではなく、目的のための「行為」に意味を与えて楽しむというものだ。

とかにつながってくるわけで。

猪子さんの意見のおもしろいのが

「目的そのものすら忘れられるような価値を与えることができたら。『日本的な革新』のあるUIができればいいな、と」

というところにまで飛んでること。あれ、電話かけてるつもりだったけど違うことやってたなみたいな。

それってどうなのよと一瞬思うけど、はてなダイアリーキーワード見てたり、wikipediaみてたりすると気がつくと全然関係の無いキーワードや日記を見ていることがある。なんかそういう感覚とかに近いのかなと。

あとは、ダイアリー書くのをさぼると本文の周りがくさぼーぼーになっていくとか。書き続けるとワックスをかけた廊下みたいに画面が光り出すとか。なんかそういうの楽しそうだなぁと想像しました。