日本科学未来館がなぜにおもしろいか?鍵は「ストーリー」と「バランス」
はてなの代表の近藤が「興味深い」と言っていたので*1、気にはなっていたのですが、まったく別な機会で思いついたように週末に日本科学未来館に行ってきました。非常に面白かったです。これまでの博物館や美術館とは大きくその志が異なっていると強く思いました。
日本科学未来館を貫く大きな野心を私は
- 分からないものを知ろうとする気持ち、「興味の喚起」
だと思ったのです。
この興味の喚起を起こさせるために、日本科学未来館では「ストーリー」を重視し、それを実践に落とし込むために「バランス」をもっていると感じます。
- ストーリー
- 隔離
- 建物、場所を湾岸地域、更にその中でも比較的遠い場所に位置させた。これは結果的なのかもしれないが、隔離の効果をもたらし「日本科学未来館を目的としてしっかり見よう」という気持ちにさせる。
- 体験を重視するが、それが大人と子供の間にある。
- おしゃれ、きれい、わかりやすい
- 写真の多用、作り込まれた模型・実験設備等は、「科学は泥臭いもので、取り組むにも洗練するにも努力を要する、素人は引っ込んでろ。気軽な気持ちでよるな」というこれまでの科学系の博物館の姿勢からは大きく異なる。まず広く興味をもってもらうこと、そして写真や映像を用いきれいに紹介すること。「科学は美しいものだ」というコンセプトが根底にあるのだという意志が感じられる。
- バランス
- 権威と現場(ボランティア、学芸員)
- 理論と実生活
- 理論と共感
- 現在と未来
- 商業と非商業
- 難しさと易しさ
- 日本語と英語
- 理論とグラフィック
- 写真、模型を多用
是非一度訪れて見てください。老若男女問わず楽しめると思います*2。